痔 (いぼ痔・切れ痔・あな痔)

当院では、いぼ痔(内痔核)の硬化療法(ALTA)を行なっています。
※治療資格有り

痔とは

ひと言で「痔」と言っても、いぼ痔(かく)、切れ痔(れっこう)、あな痔(ろう・肛門周囲膿瘍)の三種類があり、それぞれ病気の状態が異なります。

肛門疾患に占める割合は、いぼ痔(痔核)/約60%、切れ痔(裂肛)/約15%、あな痔(痔瘻・肛門周囲膿瘍)/約10%です。

「痔」とはこれら三つの総称です。それぞれを見分け適切な治療方針を立てる為には正しい診断が必要です。

いぼ痔 (痔核)

痔の半数を占める発症頻度の高い疾患です。

肛門の周囲には肛門の開け閉めを調節する筋肉(内・外肛門括約筋)があります。
しかしこの筋肉だけでは肛門は完全に閉じきれず7~8mmのわずかな隙間が空いてしまいます。例えば自動ドアや横開きの戸の端などに被せられているゴムと同じように、肛門にも隙間を埋める為のクッションがあります。

肛門のクッションは肛門の粘膜の下にあり、そこには細い動脈や静脈が植物のツタのようにネットワークを組んでいます(動静脈叢:どうじょうみゃくそう)。この動静脈叢やそれを支える組織(平滑筋や弾性線維)などでゴムのようにやわらかいクッションを形成しています。

排便の強いいきみ、長時間のいきみ、重いものを抱える、長時間の座位、妊娠、出産などで肛門に負荷がかかったり老化などでこのクッションの支持組織が徐々にくずれて断裂してしまいます。動静脈叢が支えを失いうっ血して腫れてくるのが痔核です。

※内痔核と外痔核

歯状線より上(直腸側)の痔を内痔核、下(肛門皮膚側)の痔を外痔核と言います。

このような症状でお悩みの方はご相談ください

1. 疼痛
肛門の痛み 痒み 違和感など

2. 脱出
肛門にイボが触れる、排便時にイボが出る、出てきたイボを排便後に押し込む、押し込んでもまた出てくる

3. 出血
排便に血が混じる、拭いた紙 便器に真っ赤な血液がつく

4. 粘液漏出
粘液が下着につく

痔核の程度

症状により痔核の程度を分けます。
Goligher分類(ゴリガー分類) I度が軽いもの、IV度が重いものとなります。

治療方法

当院では病状により、できる限り手術以外の治療法を行います(内服薬や座薬、注入軟膏などの薬物療法)。

大切で忘れてならないのは生活習慣の改善です。

肛門に優しい生活習慣とは

また当院の痔核治療の特色として痔核硬化療法(ALTA)を行っています。※治療資格有り

痔核硬化療法ALTAとは

ひとつのいぼ痔(痔核)の四ヶ所(大きさによっては2ヶ所)に、ジオンという薬液を注入し痔への血液流入量を減少させ、痔を硬く縮め、緩んだ支持組織を固定させる治療です。

注射後から痔核が縮み出し、早い人であれば翌日から排便時の脱出を認めない、排便時出血の減少など効果が現れます。

まれながら肛門が狭くなったり、潰瘍を作ったり、出血したり望ましくない症状が起きることがあります。そのような症状が起きないかどうか、安定した状態になるまで3~6ヵ月かかりますので定期的な外来通院が必要です。(具体的には治療翌日、5~7日後、2~3週後、1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後、1年後)

※治療前に治療効果が期待できる病状かどうか(適応)は、十分な診察のもとで判断させていただきます。

利 点

日帰りで治療が行えます

実際の治療時間は15~30分です。肛門の筋肉の緊張をとるために局所麻酔を行います。腰椎麻酔(下半身麻酔)ではないので治療後の経過観察も短時間で済み、歩行にも支障は生じません。

経過観察のため数時間ほど点滴をしながら注射後の状態観察をさせていただきます。

痛みや出血が少ない

手術など従来の治療法ですと肛門を切開して治療を行うため痛みや出血があったり入院が必要となったりしますが、4段階注射法では痛みはほとんどなく、出血も少なく負担も少ない治療です。

欠 点

手術よりも再発する確率は高く約10%前後再発を認めます。
再発を起こさない為に生活習慣の改善、継続的な通院が大切です。

切れ痔 (裂肛)

硬い便の通過や慢性の下痢などで肛門の皮膚が痛んで切れ発症します。
20~40代の若い方、女性に比較的多い傾向があります。

このような症状でお悩みの方はご相談ください

排便でいきんだ時に肛門がピリっと痛む、排便後もジンジンとした痛みが続く、洗浄便座で洗うときにしみる、トイレットペーパーで拭いた時に出血がつく(大量出血は稀)などの症状があります。

治療方法

内服薬や軟膏などで治療をしますが、あくまで治療の基本は悪循環を断ち切る事、排便習慣、生活習慣の改善が大切になります。多くがこの方法で改善します。

裂肛の最大の原因は便秘です。便秘にならないような生活習慣を心がけましょう。

便秘にならないために

あな痔 (痔瘻・肛門周囲膿瘍)

このような症状でお悩みの方はご相談ください

肛門周囲でたまる場所は様々ですが、皮膚の下にたまって腫れる事が多く、腫れがひどくなると場合により皮膚が破れて膿が出てくる事もあります。このような症状が出たらあな痔が疑われます。

治療方法

治療は膿がたまっている場合には局所麻酔をして10mm前後皮膚切開し膿を出します。膿が出きる事で症状は改善します。

切開排膿により半数以上の人は自然治癒しますが、痔瘻のトンネル(瘻孔)が残る人が37%、数ヶ月数年を経て再度化膿する人が10%です。痔瘻は繰り返される炎症で癌になる事もありますので、このような方々にはトンネル(瘻管)を切除する根治手術が必要になります。

ストレスや過労による免疫力低下や下痢(特にアルコールの飲み過ぎによる)が原因となりますので十分な休息を取り、暴飲暴食は避けるようにしましょう。

お問い合わせ

痔の治療は恥ずかしいと言われ、なかなか治療を行わない方も多くいらっしゃいますが、症状を我慢していると悪化していくだけで、治療にも時間が掛かってしまいます。痔の事でお悩みの方は一度ご相談下さい。

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電話受付時間

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